3DCGのお話(その1)

2019年5月10日

仕事でかかわったことが切っ掛けで趣味になった3DCGのお話をします
ちなみにこんなの作って自己満足してます

露天風呂です

出会い

プラント配管設計屋に就職してCADを使い始めて
最初はトレースが主、バブル崩壊後でしたが、業界にはまだ余韻がのこっていて
今なら、こんな図面必要ないでしょ!って思う様な絵を延々書く仕事
まあ、そのおかげで、短期間でCADを手足のごとく扱えるようになったので結果オーライでした
だんだん、バブル崩壊の余波が業界内に漂い始めた頃、同業者から出向の依頼が
条件は以降今日まで使い続けているCADであるAutoCADが使える事

AutoCAD

米国AutoDESK社のCADアプリケーション「AutoCAD」
このAutoCADというCADは汎用CADと言われるもの
設計っていうのは人が作り出す形あるものには必ず必要で、でも、一般の方が知っている設計士といえば「建築」
なぜ建築だけ?って思いは今でもありますが、まあ、それは置いておいて
機械設計、建築設計、配管設計、電気設計、等々様々な設計があります
CADというアプリケーションは設計図を書くためのツールなので、一般的には各設計に使いやすく特化しているんです
機械専用CADとか建築専用CADと言うようにね、でも私がメインで使うAutoCADは汎用CAD、どれにも特化していないプレーンなCADです
元々のAutoDESK社が想定していた売り方は、ベースになるAutoCADとAutoCAD上で動く専用化アプリ
これをセットで販売、基本操作は同じで専用化アプリを変えれば別業種のオペレータも務まる的な?
その考え方は素晴らしかったんですけどね、日本法人を作って日本に売り込みをした際の価格設定に問題がありました
当時は、まあ今でもありますが、米国産のアプリケーション、日本語化すると価格が3倍以上になる珍現象
それにプラスして、日本企業のコピー体質、アプリケーションはコピーして使うのが当然っていうおかしな常識がまかり通っていました
これは一太郎を販売していたジャストシステムが知名度を上げるためにコピー推奨をした事が原因なんですけどね
AutoCADは米国版を日本で購入する事が出来ません、日本に居住または法人登記が日本の場合「オートデスク株式会社」からしか買えません
米国版にはコピープロテクト無、日本語版にはコピープロテクト有、価格は3倍という障害が
日本のゼネコンにAutoDESK社が営業をし始めた頃のAutoCADの価格は1本105万円でした
本来であれば、この105万円プラス、専用化アプリ数十万円が必要なのですが
バブル崩壊の影響もあって、とりあえず本体を入れてみて検討しましょう
日本企業の悪しき部分、決裁権のある人は現場を知らないというところ
セットで導入しないと意味が無いのに、ベースアプリだけを導入して
オペレーターは使いにくいだけですよこれ的な回答、じゃあ本格導入は辞めておくか的なw
米国ではAutoDESKの戦略に有名企業が乗っかって業界主流CADへと成長
ここで日本企業が出遅れ始めました、結果、AutoCADを使える人材は希少種へ
私が就職した会社は零細企業でCAD化を始めたばかり、リース会社の営業マンの営業文句に乗せられてAutoCADを導入していたため、専用CADの使い勝手の良さを知らずにAutoCADを覚えて、これが普通と思っていたある種勝ち組w

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現在のAutoCAD

大体、2000年以降になるのかな、その頃からAutoDESK社は方針転換を始めました
それ以前は、専用化の部分はサードパーティー製でした、別の会社って意味ね
2000年頃から専用化部分の企業をAutoDESKが買収して専用化部分を搭載した専用AutoCADを発売し始めました
詳しくはAutoDESK及びフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 をご覧ください

3Dモデル

AutoCADが使えるという条件だけで出向先に行ったわけですが、業務内容を聞いてビックリ!
3次元ですと…?「さんじげん?」まだテレビゲームがファミコンだった時代です
AutoCADには3次元機能が標準搭載されています、だからAutoCAD使いが必要だったのです
青森県六ケ所村にある核廃棄物処理設備の運転シミュレーターを作る業務
核廃棄物の処理方法は聞いたことがあるとは思いますが、処理容器に密閉してから地下に保存して被ばくを防ぐことになっています
その中でも線量の高い高レベル核廃棄物は溶かしたガラスで密閉します
それをする設備「ガラス固化設備」の運転シミュレーターを作るという事
この設備の1機の工費は数兆円、人は入れませんので、遠隔操作でクレーンやマニピュレーター(ロボットハンド)を使って作業をするのですが
操作ミス等で中で装置が故障した場合、直せないので使い捨てになります
数兆円を使い捨てはできないので、3DCGでシミュレーターを作るという事
当時の3DCGはゲームや映画業界の分野でしたが、工業設備の場合は図面から3次元モデルを作るという作業が必要
CG屋さんには無理という事で、原発の設計をするプラント屋に依頼が来たという事
廻りに誰も経験者が居ない業務に従事することになりました

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書き出したら、思い出すことが沢山あって、一向に進まない
長い話になりそうなので、今回は(その1)として公開します

夜の露天風呂
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Posted by noheya